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【初心者】除草剤の選び方、使い方 スレ のバックアップソース(No.1)

除草剤の選び方、使い方 初心者なんでも相談室 2  http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/engei/1336474716/


ガーデニング 〜除草剤の使い方〜|お役立ち情報・知りたい ...
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*分類 [#of9fa09f]

除草剤は作用の様式、作用機序、殺草選択性、化学的な構造、製剤別などによって分類される。

作用の様式による分類

接触型
接触型除草剤は、散布された除草剤に接触した部分の植物組織だけを除去する。一般には、最も速く作用する除草剤である。根茎から生長する多年生植物には効力が低い。
吸収移行型(全草型)
吸収移行型(全草型)除草剤は、茎葉に適用し植物体全体に移行する。接触型除草剤より多くの植物を除去する。
土壌処理
土壌処理除草剤は、土壌に適用し根から吸収されて作用し、あるいは雑草の発芽成長を妨げる。
作用機序による分類

作用機序による分類は、植物に適用後最初に影響を及ぼす酵素、タンパク質、または生化学経路による分類である。主要なメカニズムは次の通り。

ACCアーゼ(アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ、EC 6.4.1.2)阻害剤
ACCアーゼ(アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ)阻害剤は主にイネ科雑草を防除し、広葉雑草には影響がない。ACCアーゼは脂質合成の最初の段階に関与し、その阻害剤は膜合成を阻害する。シクロヘキサンジオン系、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系などがある。
ALS(アセト乳酸合成酵素、EC 2.2.1.6)阻害剤
ALS(アセト乳酸合成酵素)はアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)合成の最初の段階に関与する。イネ科にも広葉にも効く。スルホニルウレア系が代表的。
EPSPS(5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素、EC 2.5.1.19)阻害剤
EPSPS阻害剤はアミノ酸(トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン)の合成を阻害する(シキミ酸経路参照)。吸収移行型でイネ科にも広葉にも効く。グリホサート(ラウンドアップ)などがある。
合成オーキシン剤
2,4-Dなどの合成オーキシン剤は植物ホルモンのオーキシン類似の作用を利用するもので、広葉植物に対して作用が強い。
光化学系II阻害剤
光化学系II阻害剤は光合成において水からNADPH2+への電子の流れを阻害する。D2タンパク質のQb部位に結合してプラストキノンの結合を妨げる。したがってこれらの剤はクロロフィルに電子を蓄積させ過剰の酸化を起こして植物を枯らす。ウレア系、トリアジン系などがある。
PPO(プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ、EC 1.3.3.4)阻害剤
PPO(プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ)はクロロフィルの生合成に関与する酵素で、プロトポルフィリノーゲンIXをプロトポルフィリンへと酸化する。この酵素が阻害をうけるとプロトポルフィリノーゲンIXが蓄積し細胞質へ漏出したのち、細胞質内でプロトポルフィリンへ酸化され、光を受けたプロトポルフィリンが光増感反応により活性酸素を産生する。ジフェニルエーテル系などがある。
PD(フィトエンデサチュラーゼ、EC 1.14.99.-)阻害剤
PD(フィトエンデサチュラーゼ)はカロテノイドの生合成において、フィトエンを不飽和化する酵素である。阻害を受けると植物はカロテノイドを合成できなくなり葉緑素の分解を伴って白化症状を呈して死に至る。
HPPD(4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、EC 1.13.11.27)阻害剤
HPPD(4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ)は、上記PDが作用する上で補酵素として必要となるプラストキノンの生合成に関与する酵素である。阻害を受けるとプラストキノンの不足によりPDが働かなくなるため、PD阻害剤と同様に植物が白化して死に至る。ベンゾイルシクロヘキサンジオン系などがある。
VLCFA(超長鎖脂肪酸)合成阻害剤
脂肪酸がエロンガーゼにより長鎖化する作用を阻害する。クロロアセトアミド系などがある。
殺草選択性による分類

殺草選択性のあるもの
特定の植物によく効果があり、他の植物にはほとんど効果のないもの。
(例えば、広葉雑草には効果があるがイネ科植物にはほとんど効果なし(稲作に好都合)、というようなもの)
殺草選択性のないもの
化学的な構造による分類

化学的な構造によりフェノキシ系、ウレア系、有機リン系、ジフェニルエーテル系、トリアジン系などといった分類の仕方をする。

多くの除草剤の作用機序が未解明であった時代には構造による分類が頻繁に用いられた。一般に共通構造をもつものが同じ作用機序を有すると期待されたからである。しかしながら作用機序の研究が進むにつれ、構造分類による1グループに異なる作用機序のものが混在して含まれることがあること、PD阻害剤やPPO阻害剤など作用機序によっては構造の類似性が乏しく様々な構造系に分散してしまうことなどから、現在では欧米を中心として作用機序による分類を主として、それぞれの作用機序をさらに分類するものとして構造分類が用いられることが多い。

製剤別による分類

製剤別に区分した場合、以下のように分類される。これについては、農薬の項目に詳しい解説がある。

粒剤
水和剤
水溶剤
乳剤
液剤
ジャンボ剤
フロアブル剤

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