一覧 検索 最終更新 改名 | ヘルプ | 最終更新のRSS |

かぼちゃスレ@園芸板/育て方 のバックアップ差分(No.5)


[[かぼちゃスレ@園芸板]]
 
 ''目次''
 
 #contents
 #br
 
 
 *時期 [#Period]
 // ↓段落が分かれてしまっていたので直しました。
 栽培時期は生育に必要な温度と栽培する場所の気候で判断します。気候は地域だけでなく標高などの地理的な条件によっても大きく変わるため作型だけで判断してはいけません。
 
 マキシマ種の場合は生育に適した温度の上限が23度と言われているので温暖地などでは夏季の高温に注意が必要です。
 
 春先に開始する場合は花芽分化や徒長防止のために日長と夜間の低温を利用した方が良いので遅れないようにしましょう。
 
 カボチャの主な栽培期間はおよそ100〜120日です。この期間が良い時期に収まるように栽培計画を立てると良いでしょう。
 
 
 *方式 [#Method]
 *方式 [#Style]
 
 地面に這わす方法とネットや棚などを使って立体的に栽培する方法があります。圧倒的に地這の方が多いと思いますが、広さの問題や多雨による果実の湿害を避けるために立体方式を採る場合もあります。それぞれ長所と短所があるので環境や好みに合った方式にすると良いでしょう。
 
 ||~地這|~立体|
 |~必要な面積|広い|狭くても可能|
 |~必要な資材|敷藁やマットなど|ネットや支柱など|
 |~病気の被害|湿害によるもの|普通|
 |~害虫の被害|ダンゴムシなど|普通|
 |~根が張る所|節根あり|株元のみ|
 |~強風の影響|普通|多い|
 |~掛かる手間|湿害対策や玉直しなど|設置や誘引・固定など|
 |~果実の美観|悪いものもある|全体的に良い|
 
 
 *播種 [#Sowing]
 // ↓段落が分かれてしまっていたので直しました。
 カボチャの発芽適温は25〜30度と高いので健全に''発芽させるには十分な温度が必要''です。温度が不足すると時間が掛かるばかりでなく、発芽しなかったり子葉が異常になる恐れがあります。
 
 春播きの場合は温度が低い時期に開始する事が多いのでタネの周囲の土の温度が十分か確かめてから行いましょう。温度が低い場合は加温する必要があります。
 
 発芽の過程はタネの尖った方から根が伸びて種皮から子葉が抜け出そうとします。その姿を想像して植えましょう。
 
 &ref(発芽の過程.png,nolink,発芽の過程);
 
 // 本当は以下のようにして画像を左に回り込ませたいのだけど「div.clear」に対応するスタイルがなくて解除が出来ない。
 //
 //&ref(発芽の過程.png,around,nolink,発芽の過程);
 //<文>
 //#clear
 //
 
 :個数|発芽率が高いので良いタネを選別していれば多めに播く必要はなく、一ヶ所につき1つで良いと思います。保険が必要な場合でも2つあれば十分です。
 :向き|横に寝かせます。土の抵抗が掛かりにくい形にしてしまうと子葉が種皮を付けたまま発芽する可能性が高くなり、種皮の外れが遅いと子葉が変形してしまう事があります。可能なら尖った方が少し高くなるように植えると種皮から子葉が抜けやすくなります。
 :覆土|セオリーどおりタネの厚さの2〜3倍の深さで良いと思います。子葉が抜けるには種皮が土の中で保持されなければなりません。そのために軽く鎮圧する事も大切です。
 
 
 *育苗 [#RaisingSeedling]
 
 作り方によっては直播きする事もありますが、寒さが残る春先に開始する場合は苗を作るのが一般的です。
 
 苗を購入しようと思っても品種・時期・状態が思い通りにならない事があります。育苗は難しくありませんのでタネから育ててみるのも良いでしょう。
 
 ただ、「苗半作(成否の半分は苗の良し悪しで決まる)」という言葉があるように苗作りはとても重要な行程です。播種や定植の時期も含めてしっかり管理する必要があります。
 
 育苗には直径が10.5cmか12cmのポリポットを使います。[[発芽前の時点で根の長さが10cmを超える:http://wiki.nothing.sh/page?plugin=attach&pcmd=open&file=%C8%AF%B2%EA%C1%B0%A4%CE%BA%AC%A4%CE%BE%F5%C2%D6.jpg&refer=%A4%AB%A4%DC%A4%C1%A4%E3%A5%B9%A5%EC%40%B1%E0%B7%DD%C8%C4%2F%B0%E9%A4%C6%CA%FD]]ので新規に購入するならば深型の物が良いかも知れません。
 
 播種の際はポットの中央で根が伸びるようにタネを配置します。上から見た時にタネの尖った方をポットの中心より僅かに離すと良いでしょう。
 
 &ref(タネの配置.png,nolink,タネの配置);
 
 // ↓発芽後の記事が育苗のカテゴリから独立してしまっていたので直しました。
 // 見出しは「<h2>,<h4>」ではなく「<h2>,<h3>,<h4>」とするのが自然だと思うので「*,**,***」と順に使いたいと思います。
 // また、Wikiの仕様で見出しを使うと目次に出てしまうので、細かい部分ではあまり使いたくなかったりします。
 **失敗の少ない育苗手順 [#Method]
 **失敗の少ない育苗手順 [#RaisingSeedlingMethod]
 
 +タネを水に浸す (種皮の厚さに応じて時間を調整する。例:マキシマ種で6〜8時間ほど)
 +タネを湿らせた状態で遮光し発芽適温を保つ
 +ポリポットの縁まで土を入れてから水分量を安定させておく
 +発根を確認したらポリポットに植える
 +室内の暖かい環境に置いて発芽を待つ
 +定植するまで健康に育てる
 
 量が少ない場合の簡単な保温の仕方は湿らせたティッシュペーパーなどで包んでからポケットに入れる方法で、温度に応じてポケットの部位を使い分けると良いでしょう。
 
 順調なら保温してから24時間以内に発根すると思いますが、この時点で成長が悪いものは除外します。
 
 発根を確認する際に既に根が長くなっている事もあるので、タネを寝かせて植える事が出来ない場合は無理のない形で植えましょう。
 
 ポリポットに植えてからも保温を続けた方が余計な時間を掛けずに済みます。その場合は温床などが必要ですが、高価な育苗器の代わりに電器製品の排熱を利用したりペット用のヒーターを使う方法もあります。
 
 発芽の直前になると表面の土が割れて子葉の一部が見えるようになりますが、出来ればこの時点で日が当たる環境に移動させましょう。温度が高くて暗い環境にすると徒長してしまうので注意が必要です。
 
 ***発芽後の管理 [#AfetrGermination]
 
 -防寒対策をする (特に夜間・早朝に極端な低温が予想される場合は注意)
 -日中は温度が高めに夜間は低めになるようにする
 -晴天時は高温に注意する
 -アブラムシなどが付かないように防虫対策をする
 -水は控えめにするが乾燥には注意する
 
 子葉が開く頃になっても種皮が自然に外れないようなら時期を見て霧吹きで濡らしてから慎重に外しましょう。
 
 
 **定植 [#Planting]
 
 一般的に定植は本葉3.5枚の頃が適していると言われています。品種による指示がなければ、そのあたりを基準に状態を見極めて植えましょう。場合によってはポリポットの底穴から根が出てしまう事があるため、葉の枚数だけでなく根の状態にも注意が必要です。
 
 
 *整枝 [#BranchControl]
 
 一般的に以下の4つに分けられますが、品種の特性に合った方法を基準に栽培環境や好みで決めましょう。
 
 -親蔓1本仕立て
 -親子2〜3本仕立て
 -子蔓2〜4本仕立て
 -放任
 
 子蔓仕立ての場合は親蔓を摘芯します。状態によっては思うように子蔓が伸びない事もあるので、よく観察してから切る位置を決めましょう。
 
 
 *施肥 [#Fertilization]
 
 良い実を作るには良い葉を作る必要があります。葉が貧弱で小さいと着果や果実の質に悪影響を与えるので十分な草勢を維持しなければなりません。
 
 「肥料が多いと蔓ボケ..etc」という内容を見聞きした事があると思いますが、これは決して「やらない」という意味ではありません。過多にならないように注意しながら生育に必要な量を十分に与える事が大切です。基本的な事はしっかり行いましょう。
 
 どちらかと言えば、肥料不足でうまく出来なかったという失敗よりも蔓ボケした経験の方が今後のためになるかも知れません。あまり恐れずにやってみるのが良いと思います。
 
 **追肥 [#AdditionalFertilizer]
 
 主に着果した頃に行うとされていますが適宜行う場合もあります。よく観察して草勢を落とさないように注意しましょう。
 
 
 *受粉 [#Pollination]
 
 昆虫による受粉が期待できる環境であれば基本的に何もする必要はありません。蜜蜂などがやってくる可能性があるなら彼らが好む花を周囲に置いて呼び寄せるのも手です。
 
 受粉昆虫が少ない環境では人工受粉が必要になります。気温が高いと着果率が下がるため早朝の気温が低いうちに済ませると良いでしょう。
 
 雨の日に受粉させる場合は予め両方の花に雨避けをしておきます。雌花は受粉後もしばらくは濡らさないようにしましょう。自然受粉が期待出来る環境であっても雨の日は昆虫の飛来が少ないので人工受粉の必要があるかも知れません。
 
 
 *着果 [#Fruiting]
 
 大抵のカボチャには実を生らせるのに好ましい位置があります。
 
 株元から果実までの葉がその実を肥大させ、それより先の葉が澱粉を作ると言われています。そのため、着果位置が低すぎると果実が小さくなり着果節より先の葉が不足すると甘みが少なくなるようです。
 
 着果位置を意識する必要のない品種もありますが、好ましい位置が決められている品種の場合は指定の範囲に着果させるよう努めます。草勢や天候によっては着果位置を上げた方が良い事もあるようです。
 
 
 *収穫 [#Harvest]
 
 大雑把には品種ごとの成熟日数(開花後n日)を参考にします。[[積算温度:http://www.takii.co.jp/glossary/se.html#10]]も判断材料に加えるとより正確になるかも知れません。
 
 :マキシマ種|果梗部のコルク化の状態を目安にします。品種によってひび割れの度合いが違うのでひと口には言えませんが、日々の変化があるうちは未熟だと言えるでしょう。
 :モスカータ種|果皮の光沢が消えて粉が噴いたようになった状態を目安にします。熟してくると果皮の色が褐色に変わる品種も多いようです。
 :ペポ種|品種により様々ですが果皮の色が変わるものはその変化を目安とする事が多いようです。
 
 
 //*追熟と保存 [#Ripening_and_Storage]
 
 //完熟してから収穫する物は一定期間追熟させます。
 
 //期間は好みや糖化速度にもよりますが、少なくとも果梗の切断面が完全に白くなるまで//は置いた方が良いと思います。
 
 //糖化速度は以下の条件によって変わります。
 
 //-温度 (高いと早い)
 //-大きさ (大きいと遅い)
 //-澱粉含有量 (多いと遅い)
 //-品種の特性
 
 //長く保存する場合は糖化速度が遅くなるような環境に置くと良いでしょう。
 
 
 *採種 [#SeedsSaving]
 
 育てたカボチャが固定種ならば採種してみましょう。採種を続けるとその環境に順応してゆくそうです。
 
 :受粉|受粉昆虫による交雑を避けるため開花前日から両花に袋などを掛けておきます。開花したら人工受粉を行い雌花は交配後も虫が入らないようにします。
 :収穫|良いタネを採るため必ず完熟してから収穫し追熟も十分に行います。
 :採取|果実を切ったらワタと一緒にタネを取り出します。一部のタネから胚を取り出して充実具合を確認しておきましょう。
 :洗浄|ワタを取り除いたら水で洗います。瓶などに入れて水と一緒に振ると楽に洗う事が出来ます。
 :乾燥|紙の上で乾かすと張り付いてしまうので注意しましょう。湿度が高い時はカビが発生しないように焼酎やアルコールを掛けておくと良いかも知れません。表面が乾燥するとヌメリが透明の膜になって剥がれるようになるので丁寧に落とします。
 :選別|厚みがあって変形がなく種皮が固いものを選びます。
 :保存|一部の胚を取り出して十分に乾燥しているか確認しましょう。完全に乾燥したら低温・低湿度の環境で保存します。冷蔵庫に入れる場合は湿度に注意します。
 
 
 *リンク [#Link]
 
 -[[気象庁 - 各種データ・資料:http://www.jma.go.jp/jma/menu/menureport.html]]
 -[[タキイ種苗 - 野菜なんでも百科:http://www.takii.co.jp/tsk/hinmoku_idx.html]]
 -[[東海化成:http://www.tokai-kasei.co.jp/]]
 -[[みつばち百花 - 蜜源・花粉源データベース:http://db.bee-happy.jp/]]

(HTML conversion costs 0.012 sec.)