一覧 検索 最終更新 改名 | ヘルプ | 最終更新のRSS |

Rasteme/RSDA202の紹介と改造/平滑コンデンサのアダプターを作ろう のバックアップソース(No.8)

***概要 [#a70f78f6]
10000uF以上の平滑コンデンサを外付けします。外付けデカップリングです。コンセントを抜いても1秒〜2秒は音が途切れなくなります。
電源の供給能力を補い大音量時のひずみ感を減らしたり、低音を引き出したり、高音域の曇りを減らしたりします。
電源に良いものを使うほど、電源ケーブルが太いほど、内蔵のデカップリングに高性能なものを使うほど、追加コンデンサの効果は分かりにくくなります。
以前の改造を順調に終えていれば、音質の向上は明確に分かるでしょう。音が前に飛び出すようになり、音楽の奥行きが増すかも知れません。

配線の±をまたがるように、0.1uF〜3300uFのコンデンサをパラに並べて作ります。
例:
━━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━┯━┯━┯━┯━ ←配線+(ACアダプタからの+ コンデンサの+)
フィルム0.1uF フィルム2.2uF 電解1000uF 電解3300uF×4 
━━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━┷━┷━┷━┷━ ←配線-(ACアダプタからの- コンデンサの-)
← RSDAへ 
-例に拠らず、3300uFの代わりに1000uFを沢山並べる方が低インピーダンスになります。2種類以上のコンデンサを使うと帯域の癖の相殺が期待できます。              
#ref(000.jpg,nolink,right,around)
-使用配線には銅単線を使います。より線では表面が酸化してかえって音を劣化させる場合があります。
右の写真上は、半年使用した銅撚り線です。柔らかくて取り回しがいいので使ってみましたが、
写真のように銅のサビ「緑青」(りょくしょう)が出ました。被覆が透明なので非常にわかり易いと思います。
銅線表面は赤暗く曇っている状態です。被覆剥き立てのようにピカピカと光りません。
たったこれだけのことで、アダプターを付けない方が良い音だというほどに音質が劣化します。
20cmという短い配線材が、作業で曲げられ捻られ被覆と導線の間に隙間を作って空気と水分が侵入して緑青を作ります。
工作部位・線端から湿気が入らないようにスミチューブで密閉してしまえば、短期間でこんなにはなりませんが、
それでも長期間の使用では劣化の心配があるので、電源ラインケーブルの場合、銅単線を使うのが一番良いでしょう。
右写真下は未工作の全く同じケーブルです。
<高級スピーカーケーブルでも銅撚り線が使われている場合は、被覆の内側でこんな風に劣化している事例があります。一度疑ってみてはいかがでしょうか?
#img(,clear) 
***準備する道具など [#i7a79ea0]
#ref(001.jpg,nolink,right,around)
■用意するのもの
-ケース(適当なサイズのもの。写真参照。)
-DCオスプラグ・DCメスコネクター(サイズさえ合えばどんなものでも。写真参照。)
-コンデンサー各種
-ベル線(0.8mmTIVF、20〜30cm)
-ハンダごてセット
-ニッパー
-ドライバー(ケースがネジ止め式なら)

■あれば使うもの
-作業台。といより作業板。発砲スチロール箱のフタが一番適しています。作例参照。
-ドリル。ケースに穴を開けるのに使います。無ければ古いプラスドライバをコンロで熱して溶かして穴空けするといいかも。工夫して下さい。
新たに買う場合はバッテリー式でないもの方が使いやすいです。馬力が違います。RYOBIなど一流メーカーのものを。
-ワイヤーストリッパー。圧着工具に付いています。ホームセンターで1000円ちょっとです。ワイヤーストリッパーを使うと配線の被覆が一瞬で完璧に剥けます。皮むきで苦労するのが馬鹿馬鹿しくなるほどラク出来ます。
-テスター。必ず要りますと言いたいところですが、できれば用意して下さい。
--テスターの使い所
---コンデンサーに±を間違って入れないように、ACアダプターを挿す前にチェック!
万一間違えるとコンデンサが破裂・爆発するらしいです。恐ろしくて間違えたことはないので、本当かどうかは知りません・・・
---プラグのやコネクタの中心側が+です。結線する端子を間違えないよう確認するために。
---RSDA202に±を間違えて入れてもRSDAは壊れません。万一音が鳴らなければ極性を間違えていますのでプラグを付け直して下さい。
#img(,clear) 
***基板を使わない簡単な作例 [#i7a79ea0]
#ref(002.jpg,nolink,right,around)
#ref(005.jpg,nolink,right)

+使いたいコンデンサをケースに入れてみます。配線をどこに通すか、どこから出すか、イメージします。
  ※この作例はケースのサイズに余裕が無さ過ぎます。もう少し大きめのケースにして下さい。
+出口と入口に穴を空けます。配線を伸ばしたい時はケースにメスコネクターを直接取り付けないで配線を延長した先に付けましょう。出口側のコードは延長してはいけません。線の抵抗でインピーダンスが上昇してしまいます。入口側を延長してください。
+机の上にビニールテープを粘着面を上にして置き、コンデンサーの極性を揃えて隙間無くキレイに並べ、巻いて固定します。
  ※ケースサイズに余裕がないので、足をあらかじめ切りました。普通はハンダ付けを終えてからニッパーで切ります。
+TIVF線を半分だけ裂きます。
+ハンダ付けしたい箇所を剥きます。ショートの心配はないので全部剥いても構いません。ワイヤーストリッパーを使うと簡単に剥けてしまうので、作例では少し凝った剥き方をしました。
+ビニールテープでコンデンサとTIVFを作業板に固定してから、ハンダ付けします。
+椅子にかけて、片膝を立て、その上に作業板を乗せて作業すると、楽な姿勢のままハンダ作業に長時間集中出来ます。
取り付け部品は、ビニールテープでどんどん固定しましょう。是非まねをして下さい。
※テーブルの上にハンダ線が立ててあります。ハンダ線は切り売りのような短いものではなく、このような筒状に巻いてあるものを使うと、ハンダ線を口にくわえられるので両手が使えたりします。曲芸みたいな立体的なハンダ付けも、キレイに楽々とできます。
+ケースに余裕が無さ過ぎるので、本当にちゃんと納まるのか試しに入れてみました。
+赤いフィルムコンデンサのスペースが殆どありませんでした。空いている空間に無理矢理付けました。
+メスコネクターの端子と結線します。この時、極性を間違えないように、何度か確認します。コネクタの芯側が+です。周囲側がマイナスです。テスターを持っていたら、どちらの端子と導通してるのか必ず確認して下さい。プラスはコンデンサのプラスに繋ぎます。間違えると危ないです。
+DCオスプラグのケースを先に通しておきます。
+極性を間違えないように結線します。TIVFのラインが入っている方を+としておきましたので、ライン入りの線をプラグの芯側に来るようにしました。
+ケースを閉じて完成
#img(,clear) 
#ref(003.jpg,nolink,right)
***TIPS [#i7a79ea0]
#ref(004.jpg,nolink,right,around)
-一度電源に繋いだアダプターは充電されています。12V程度なので感電はしませんが、作業に取りかかる前に放電させてやる必要があります。
ハンダごてのコンセントプラグの穴にテスター棒を差し込み、DCプラグの中に差し込みます。
次にDCプラグの外側とコンセントのもう一極を触れます。コンデンサの電気はこてを熱するのに使われて、すぐに放電がおわります。
コンセントのメスプラグを買ってきてTIVFを繋げ、放電線を自作するのがお奨めです。ハンダごてのプラグを挿して使います。
コンデンサを使う工作をする時にはとても便利です。
-電解コンデンサのうち、少なくとも一番出口側のひとつは、オーディオ用を選んで下さい。さもないと周波数帯域のバランスが崩れておかしな音になることが多いみたいです。
0.1uFのフィルムコンはとても大事です。容量が小さいからといって省かないで高性能フィルムを付けて下さい。
-12VのACアダプターならコンデンサの耐圧は16Vで十分です。15VのACアダプターの場合はサイズが大きくなりますが、耐圧25Vがお奨めです。
コンデンサは耐圧の定格の8割以下の電圧で使うのが推奨されているからです。
※作例では15V電源(アダプターで実測15.1V、RSDA内では実測14.1V、TA2020の上限は14.5V)なのですが、どういう不具合が出るのか知りたくて16V耐圧を使っています。今のところ不具合は出ていません。
#img(,clear) 

[[RSDA202の紹介と改造へ戻る>Rasteme/RSDA202の紹介と改造#u79e52ae]]

***おすすめ電源 (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語&#x3e;url]]の形式にすると単語がリンクになります) [#febea2f4]
- デカップリングを耐圧25Vまたは耐圧の良い16Vに交換済で、常用10W以下の音量で使うなら、
SW電源よりも[[非安定化ACアダプタ>http://www.marutsu.co.jp/user/shohin.php?p=6873]]の方がリップルノイズが少ない分だけ静寂感と奥行きが向上します。--  &new{2007-11-09 (金) 00:02:08};

#comment
Total view &counter; /today &counter(today);/yesterday &counter(yesterday);

(HTML conversion costs 0.005 sec.)