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Rasteme/RSDA202の紹介と改造/VRの切り離し のバックアップソース(No.1)

***概要 [#m6555c01]
VR(バリアブルレジスター=可変抵抗)を切り離すと擦動抵抗による信号の劣化が無くなります。低インピーダンスになり、微少信号に強くなります。
GNDから信号ラインにノイズが入ってくる可能性が無くなります。バランスVRでは4kΩ強の抵抗をはさんで常にGNDと導通している状態です。
GNDにはICから出た可聴域外の高周波ノイズが流れていて、アースをしっかり取っていても信号ラインに混入している可能性があります。
その他に、バランスVRを切り離すと小音量時のギャングエラー(左右の音量差)が改善するケースもあります。

図Aに入力信号の流れを示しました。囲み実線はカップリングコンデンサ(C23、C24)の裏側です。
ボリュームVRを絞ると抵抗が増え、逆に透明矢印の抵抗は減り、GNDへ捨てる信号が多くなります。その結果、音量が小さくなります。
バランスVRを左右に振ると、振った反対側の透明矢印の抵抗が減ります。片側の音量が小さくなります。
#ref(VR.jpg,nolink,)
***手順 [#tcdfbbf6]
バランスVRを切り離すときは、図Bのピンクの破線で基板を削り、断線させます。カッターの刃や、背を使って下さい。
基板の厚みの1/3ほどを掘り下げる感じで断線させて構いません。溝状に基板ごと、えぐり取って下さい。
工具に悩むときは、Pカッターという特殊なカッターが使いやすいです。ホームセンターや模型店で買えます。
次に塗りつぶし箇所を、マイナスの精密ドライバーでこすって、銅を露出させます。スクラッチカードのように簡単ですが、
ひっかき傷が付くくらい多めにスクラッチしないと、ハンダのノリが悪いので十分にスクラッチして下さい。
その上に端を剥いたリード線(細めの単線がよい。スズメッキ線がハンダが乗りやすく作業性がよい)を置き、ハンダ付けします。
このとき、コテ先でリード線を基板に押さえ付けながらハンダを流すようにして下さい。

図Cの点線に注目して下さい。スクラッチのバイパスに自信が無い場合は、C23の足とボリュームVRの足を使うことが出来ます。代替案です。

図Cの実線はボリュームVRとバランスVRの両方をバイパスしたいときの配線図です。この時は5カ所のピンクの実線と破線で基板を削って下さい。
既存のハンダの上に、さらにハンダを重ねる図Cよりも、図Dのように脇のパターンをスクラッチして新たにハンダ付けする方が低インピーダンスで良い結果になります。挑戦して下さい。

図DはバランスVRをバイパスした後にボリュームVRもバイパスしたくなったときの配線図です。
***ボリュームVRの切り離しについて [#mf3b70f8]
--当然ですが、音量は変えられません。入力以前で音量がコントロール出来る場合に行って下さい。
--低レベル入力が普段使いになりますので、入力信号の質が良くない場合(例えばパソコンのステレオミニジャック端子、ポータブルCD/MDプレイヤーのPHONE端子)では、ノイズが優勢になって逆効果です。バランスVRだけにしてください。
--ノーマル状態とバランスVR切り離しの音質差が実感できた場合、ボリュームVR切り離しを追加で行うと、その何倍もの音質差を実感できます。
擦動抵抗が無くなるからです。入力前段で音量がコントロール出来ないのに、ボリュームVRの切り離しを試みたい時は
[[切替え式アッテネータ>http://www.icl.co.jp/audio/att.htm]]を自作して挿入すると良いでしょう。ケース内の空中配線は短くなるようにしてください。
[[VRの切り離しへ戻る>Rasteme/RSDA202の紹介と改造##t3c26f7a]]

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