█ RSDA202の紹介と改造
はじめに †
このページは、電子部品や回路の知識が少ない初心者でも、ページを参照しながら改造ができるように解説していますが、
知識不足・技量不足・そのほか不測の事態により、製品の破損・火災などの重大な事故を引き起こす可能性があります。
このページでそれらの危険性について十分に注意喚起・解説していると保証しません。
以上のことを良く理解された上で、自己責任にて参照して下さい。勿論メーカー保証も無くなりますよ?念のため。
目標 †
第一目標はTA2020のデータシート通りの仕様にすること。PDFファイルを閲覧できる環境にしておいてください。
回路図のページだけを抜き出してあります。元のデータシートにはディスクリートの役割と説明やICの仕様と詳細が、
書かれているので、回路やオーディオに明るい方は
こちらも併せて閲覧してください。
上から順に取りかかると、改造の結果が実感し易いように書いています。
「交換するディスクリートが手元にないから、VRの切り離しからやってみる。」といった順序では、
変化が分からないと思いますので、出来るだけ上から順に取りかかって下さい。
準備する道具など †
■必ず要るもの
- ハンダごて。経験のない人、自信のない人ほど良いコテを用意してください。70Wの温度調節式や設定温度固定式のものが初心者向けです。
- 五千円以上のハンダごてなんてあり得ない!って人には、これおすすめです。2100円くらいです。
- ※電子工作用30Wや、ダイソー40Wではハンダが素早く溶けてくれず、基板を痛めます。
- ハンダ線。できれば共晶ハンダを使います。比較的低い温度で溶けてくれるので作業が楽。
- ハンダ吸取線。部品を取り外す時にハンダを吸い取ります。吸い取り線をハンダにのせて、その上から熱を加えて吸い取らせます。
一回使うごとに、ハンダで塗れた部分をニッパで斜めに切り落としておくと使いやすいです。
詳しい方からの補足説明を頂きました。
- 大量生産用のフロー/リフローはんだ付けのハンダは吸い取りにくい。
- 既製品のハンダを吸い取るときには、新しいハンダを足してから吸い取る。
- ハンダこて台。こて先を覆い隠すしっかりした物を選んでください。1500円前後です。
- コテ台は、上手なハンダの為に必須です。一回使うごとに濡らしたスポンジでコテ先の汚れをぬぐってつかいます。上がりすぎた温度を下げ、やけどの予防だけでなく、転げないようにする気配りが無用になり、基板を見たままコテが握れるようになります。
汚れたままで使うとコテ先が焼き付いて溶けたハンダを弾くようになってしまい、溶けたハンダが玉になって基板の上を転がっていくようになります。そんな状態になってしまったらコテ先を交換(500円〜600円くらい)します。
綺麗なハンダ付け所では無くなりますのでコテ台は必ず用意して下さい。
- コテ先の寿命を保つ意味でもハンダは短時間にまとめて作業します。
ハンダごてを熱くしたまま悩んだり考え込んだりしないで、準備を万端にしてから一気に作業し、終えたらすぐに電気を切るようにします。
最近のセラミックヒーターのこては、あっという間に温度が上がります。
- 写真右:こて先がくすんで赤茶色に焼けています。ハンダを弾いてしまい溶けたハンダで濡れません。
- 写真左:新品のこて先。メーカーや機種によって選べるコテ先が限られます。お店で適合かどうか確認して下さい。
- 写真こて台:このタイプは濡らした黄色いスポンジの角を使って、こて先に残ったハンダかすを下の溝にこそげ落とします。
怠った場合はハンダかすは次に付けるハンダに混ざって質を落とします。基板になじみにくく、流れにくく、ハンダ作業が難しくなります。
- 片付けかた説明リンク
- ニッパー。ペンチでは代用できません。小さくて安いので十分です。
- 精密ドライバー。普通のドライバーでは筐体のネジ頭をつぶしてしまいます。
■あれば使うもの
- シリコングリス。ケース付けのICを外して作業するので取り付け時に使います。発熱が小さいので無くてもあまり問題なし。
- φ0.5mm すずメッキ線。バイパス(不要部品を取外した後の結線)に使います。無ければコンデンサ等の余分な足を使います。
- ヒートクリップ。熱に弱い部品などを保護するために使います。部品が落ちない様に足を掴む場合などにも使用できます。安いので買って損はないでしょう。またハンダ付けが苦手な人などにもおすすめします。
ただし過信はNG、できる限りスムーズに作業を進めましょう。
- テスター。必ず要りますと言いたいところですが、できれば用意して下さい。
- テスターの使い所
- パーツ交換したあと電源を入れ、異常な発熱がないかICに触れて確認します。
次にスピーカーケーブル端子の+と-にテスターの端子を触れさせ、DCVを測ります。150mV以内なら正常です。
本来0VであるはずのものですがICの仕様で少し漏れます。左右とも測って下さい。
テスターが無い場合は、テストのための壊しても良いスピーカーを用意した方が安全です。
チェックをないがしろにすると、ICが煙を出して壊れたり、コーンが出っ張ったままになったり、コイルが焼き切れたりします
通電中の電圧チェックでは、うっかりショートに気をつけて下さい。大切なスピーカーを鳴らしながらのチェックも厳禁です。
- 特に積層セラミックコンデンサは容量の個体差が大きいです。ディスクリートは余分に買ってテスターで実測して、数値の揃ったものを左右のペアで使うのが理想ですが、
積セラ以外のディスクリートではあまり気にしなくても構いません。
テスターを買うときは、コンデンサの容量が測れるものがおすすめです。測れないテスターもあるので、注意して下さい。
■ディスクリートの上手な交換のための詳細手順
- 取り去りたい部品の裏からハンダ(無鉛ハンダは溶けにくいので不可)を追い足して、コテ先で元のハンダと手早くしっかりかき混ぜてから、混ぜたハンダを吸い取り線で吸い取ります。
- もう一度ハンダを追い足します。(この手順を省くと部品を抜く時に、溶けにくいフローハンダがスルーホールに引き込まれ易いです)
- 部品に指をかけ、傾けるような力を軽くかけながら、こてをあてて熱しながら、あまり力を入れないように片足ずつ抜きます。
※または精密のマイナスドライバーをディスクリートの根本に差し込み、テコで浮かす力を加えて抜きます。
※場所によっては、コテを横に寝かせて両方のハンダを同時に溶かし、一度に引き抜く事も出来ます。
- 足を抜いたスルーホールにハンダを追い足して、もう一度小さなハンダ玉を作っておきます。
- 裏側はコテ先を突き刺すように当てて、針をあてがう為のくぼみを作っておきます。
- 長さ2cm〜4cmの小さな安全ピンを伸ばして(5cmくらいでφ0.8mmの縫い針があります。表面処理加工が滑らかで強いのでオススメです)、針先をスルーホールにあてがいます。
- 表からコテで熱しながら、針先が2cm以上突き出るまで、無理な力を入れ無いように押し込みます。
この時に引っかかる場合は溶けにくいハンダがホールに残っています。コテをあてたまま、力を加えずに挿している針を前後に動かして、追い足したハンダをしっかり混ぜ込みます。
基板は垂直に立てて、針は水平に構えて下さい。φ0.8mm未満の針の場合、溶けたハンダが下方に流れていきます。
手間取る時はφ0.8mmの針を用意してやり直します。楽にハンダが抜けます。
- ハンダ吸い取り線を針に突き刺し、針に絡まっているハンダを吸い取りながら、こて先で根元へ押さえつけます。
- ホールから溢れているハンダを吸い取りながら針を抜き取ります。
この時、ハンダが粘って吸い取りにくいときは、さらにハンダを追い足し混ぜてから吸い取ります。
RSDA202の内部写真とTA2020-020回路図との対照図 †
※左チャンネルしかマークを付けていませんが、右チャンネルも同様に交換します。隣に並ぶ同じディスクリートが右chです。
改造例 †
詳細ページへ
(1)入力抵抗と(2)帰還抵抗 †
まずここから着手しましょう。帰還抵抗値÷入力抵抗値が増幅率になります。データシートでは1です。RSDAでは4になっています。
これを0.5〜0.9に下げましょう。設定に悩んだら0.9にして下さい。例えば、帰20kΩ:入22kΩで0.9になります。
抵抗が安いカーボン抵抗のままでは音質が劣化しているので、どちらも金属被膜抵抗に交換します。定格電力は1/4Wです。
(最も音質が良いとされる抵抗は無誘導巻線抵抗や、ある種のプレート抵抗ですが、サイズの制限でRSDA内には実装できません。)
抵抗のサイズが大きくなり、寝かして実装できないので立てて実装します。隣の抵抗と近いのでショートしないように、互い違いに立てます。
RSDA202の入力端子にDAC/CD/DVD/ユニバーサルプレーヤーしか繋がない人は帰還20kΩ入力50kΩがお奨めです。
下のコメントで指摘のとおりです。スピーカーの能率が88dBSPLぐらいの場合、帰還20k入力30kがちょうど良いです。オーケストラやJAZZライブなども聴く人は、もう少し音量が必要だと思うので入力を25kくらい、又は帰還15kの入力20kぐらいにしましょう。
ICの仕様は0.745Vrmsで20W出力(4Ω)ですが、一般のプレイヤーは最大出力2Vrms が規格ですので、
20kΩ(仕様値)÷0.745(仕様Vrms)×2(規格Vrms)=53kΩ(入力抵抗値)で計算します。(4Ω25Wまでデータシートでは計測されているので、適当に切り下げて50kΩ)
↑計算上はこうなりますが、一般的な能率のスピーカーでは音が小さ過ぎます。
所有機器の出力を実測したい場合は50Hzか60Hzのサイン波を出力してテスターでACVを計ります。
必要最低限の音量まで利得(増幅率)を小さくすることで、歪み率も無入力時のノイズも小さくなり、音質が向上します。
テスターを持っている人は、入力機器の最大出力Vrmsの実測に挑戦して下さい。
サイン波のCDは、CD-RドライブのあるパソコンとWaveGeneというフリーソフトで作れます。
180秒、44100Hz、16bit、Stereo、サイン波、60Hz、0dBで、WAVEファイルへ出力ボタンを押し、
ファイルを作成できたら音楽フォーマットとしてCD-Rに焼くとテストCDが作れます。
抵抗比と増幅の関係や仕組みは「オペアンプ」について調べると学ぶことができます。
カラーコードから抵抗値を読み取る
おすすめパーツ (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語>url]]の形式にすると単語がリンクになります) †
- タクマン電子のREY25 --
- ユニバでも帰還20kΩ入力50kΩではちょっと小さいよ?入力は30k程度にしておいたほうが使いやすい。 --
(3)カップリング †
カップリングとはコンデンサの種類ではなく、その役割を示しています。回路から回路へ信号を繋ぐので、カップリングと呼ばれます。
内部写真を見てください。?が6つ付けてありますが、すべて入力信号の経路にあります。データシートには2.2uFのCしかありませんので、
?をすべて撤去・バイパスします。バイパスに使う線材にディスクリートの足を使う場合には、鉄製でないか磁石で調べて下さい。鉄線はオーディオに不向きです。
- ※R1とR2が撤去です。R5、R6、C8、C17が撤去した後バイパス(短絡)です。
カップリングの選び方には2通りの考え方があります。
音色に特色のあるコンデンサを使って積極的に音色を作っていく考え方と、バイパスとの音質変化の差が、より少ないものを使う考え方です。
前者の場合は大容量の電解コンデンサを使うことが多いです。一般的に高音域を多少犠牲にして低音を豊かにします。
例外的に高音質とされている電解コンデンサもありますが、製造終了などの理由で入手困難なものが多いです。(museFXなど)
後者の場合はフィルム系コンデンサを使います。高音域を比較的犠牲にしませんが、容量不足の場合に低音を犠牲にします。
■容量は?
電解コンデンサを使う場合は入力端子側がマイナス、IC側がプラスです。4.7uF以内の容量のもの使ったほうが良いでしょう。
それ以上の容量にするとポップ音(電源投入時のボッ!とい音)が大きくなります。
フィルムコンデンサの場合は2.2uFで十分です。低音の質に疑問を感じたらC4を大容量化、又は+5V別電源化すると、改善される見込みがあります。
■入れられそうなサイズで2.2uF以上の容量のフィルムコンデンサが売ってないんだけど?
- 入力抵抗を50kΩにしている場合では、カップリング容量は1uFでも十分になります。
これは、入力抵抗×カップリングコンデンサの容量の数値が大きいほど、カップリングの中を通過できる低音=カットオフ周波数が低くなるからです。
- 入力/帰還抵抗値は、下げるより上げる方が良いそうです。IC内のオペアンプへの電流が増えず、過電流の心配が無い為だそうです。
具体例では、入力28k帰還8.25Kで半年間常用しても(入力レベルが低いためか)故障・歪みなどの不具合は起こっていないのですが、
オペアンプの利得定数変更は、通常ではデーターシート値よりも高い抵抗値を選びます。
- ※両VRを切り離していない場合はC23C24を省略できません。
カップリングとICの間には2.4Vのバイアス電圧がかけてありますが、省略するとVRからこの電圧が逃げて正常動作しません。
- 両VRを切り離した場合、R1、C17、R5のスルーホールをうまく組み合わせると、斜めに大きいサイズのカップリングが入れられかもしれません。
C23はバイパスします。右チャンネルではR2、C8、R6を組み合わせてみて下さい。
- 両VRを切り離した場合、カップリングを内蔵しないで、筐体の外に付けてしまうと言う考え方もあります。この場合、理想的なコンデンサが選べます。
特性は良いけれどもサイズが巨大なポリプロピレンフィルムコンデンサの使用例などをネットで見つけて下さい。
考察:?の箇所では、2つの電解カップリングと抵抗で音色を作っているようです。
高い利得設定と併せて、荒々しく元気に鳴る音色作りとコストダウンを両立させる設計だと思われます。その狙いが妥当がどうかの解釈は識者に譲りますが、
廉価なスピーカーになるほど、この元設計の方が良い音に聞こえる可能性はあります。価格帯を考えれば、当然の戦略だと思います。
追記:カップリングが二重になっていた理由は、電解コンデンサが壊れてショートした時にスピーカーとプレイヤーにアンプ内のバイアス(直流)を流してしまい、壊してしまうからです。壊れる心配がほぼ無いフィルムのコンデンサを使い、余計な回路を省略して音質向上を図りましょう。
コンデンサの種類と特性を学ぶ1
おすすめパーツ (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語>url]]の形式にすると単語がリンクになります) †
- ニッセイ電機 MTFF 3.3uF --
- ↑2.2uFにしとかないとポップ音が酷くなるよ --
- ↑利得設定にもよるからそんなに気にすることないよ --
- ELNAもそこそこいいよ muzeKZのほうがいいけどさ -- ELNA?
- 2つの電解カップリングの訳は、万一コンデンサがショートした時にも、バイアスを逆流させてDACやプレーヤーを壊さないようにする保険だと思います。音質の為には撤去あるのみです。 --
(4)デカップリング †
デカップリングとは回路と回路を切り離す役割をするコンデンサのことです。電力は高いところから低いところへ流れる水のようなもので、
必要な電力が足りなくなると、近所の回路から電力を奪ったり逆流させたりします。これを切り離すために貯水漕のような役割を担わせます。
電力はカップリングのようにコンデンサを通過しません。プラスの極から充電されプラスの極から放電し、充電池のように働きます。
デカップリングでは3つの要素に注目します。1.容量、2.オーディオ帯域、3.低インピーダンス(低ESR)、の3つです。
- にはデータシートが180uFなのでそれ以上の容量を選びます。ケース内に実装できる最大サイズは径10mm×高20mmです。
※電解コンデンサは誤差が大きいのでそれを考慮して220uFぐらいにしておけば大丈夫だと思います。
- のためにオーディオ用の電解コンデンサを使います。低ESRでもスイッチング電源用では音域のバランスが大きく偏ります。
- のために大容量のものと並列(パラレル)に水色の小さいコンデンサが、よりICに近い位置に付けられています。
しかしこれは積層セラミックという種類のコンデンサで、高周波(数kHz〜数Ghz)には優れていますがオーディオ帯域に優れません。
これを同容量の0.1uFフィルムコンデンサに交換します。高音の量と滑らかさが向上します。
また、配線の長さでインピーダンスが上がります。寝かせてデカプを取付けると、その分だけ配線が伸びるので、これを嫌って立てて実装します。
内部写真で上側のデカップリングが寝かせてあるのは放熱板にICをネジ止めするためです。立てると上側ネジが止められませんが問題ありません。
何故パラで小容量のコンデンサを使うのかは「時定数」というキーワードで検索して学んで下さい。
コンデンサの種類と特性を学ぶ2
おすすめパーツ (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語>url]]の形式にすると単語がリンクになります) †
(5)出力フィルタ †
デジアンには必須のフィルタです。右写真の黒い四角形がインダクター(コイル)です。
RSDAでは省スペースな廉価品が使われていて2コイルが1つのケースに入っています。
コイルは太い程いい音がするので、より大きなものに交換しましょう。
写真は右から、標準品(インダクタンス、直流抵抗、不明)、スーパーコムの11uH(DCR38mΩ)、
東光DASLの10uH(DCR10mΩ)です。(東光DASMはサイズオーバーで実装できません)
インダクターは 高い周波数をカットする役割でLと略記されます。コンデンサはCと略記されるので併せてLCフィルタと呼ばれます。
デジタルアンプでは、低い周波数帯域を通過させ、高い周波数帯域を減衰させるLPF(ローパスフィルタ)の回路としてLCフィルタが使われています。
Coはフィルムですが、より特性の良い積層セラミックコンデンサに替えます。
積セラは誤差が大きいですが、あまり気にしなくてもいいです。測定出来るなら容量が近いものをペアで揃えて使って下さい。
CzはRzとペアになって、ゾーベルネットワークと呼ばれています。高域インピーダンスの補正を担っています。
ここのCは音のつながりの観点からフィルムを選ぶべきかも知れませんが、どんな種類のコンデンサを使うかは聴感で決めて下さい。
出力フィルタのコンデンサ容量はデーターシートに従って選びます。
スピーカーのインピーダンスが
- 4Ωの場合、Co=0.47uF Cz=0.22uF(高音を強めに出す狙いで、Czを0.1uFに変更する人もいます。以下同じ)
- 6Ωの場合、Co=0.33uF Cz=0.22uF
- 8Ωの場合、Co=0.22uF Cz=0.22uF
を用意します。
Cdoの0.01uFは高周波特性に優れた積セラコンデンサをお奨めします。フィルムを使うならWIMAなどの積層フィルムコンデンサがインダクタンスが小さい為、適しています。
考察:出力フィルタは、ICから出力された搬送波(100kHz〜1MHz)を切り捨てる役割を担っています。
まずインダクターで大部分の高周波を減衰させ、それでも通り抜けた高周波をCoのコンデンサでGNDに捨てます。
つまり広い帯域のフィルムコンデンサより、高周波(数kHz〜数Ghz)の特性のみが優れた積層セラミックの方が適しているかも知れない
と考えることが出来ます。電源ラインでも、信号ラインでも、オーディオにフィルムコンデンサを選ぶのは、なかば常識ですので、
出力フィルタにもフィルムコンデンサを選ぶべきだと考える方が大勢いらっしゃいます。
WEBで見かける作例でも、フィルムのみで作る方が圧倒的に多いです。
全く逆にCdo,Cz,Rzの全てを撤去してしまう作例もあります。出力に高調波が観察されても聴感上好ましいなら、撤去するという考え方です。
同じ趣向の調整として、インダクタンスを下げて、減衰させる周波数を上げるやり方もあります。
出力フィルタにはフィルムコンデンサより積セラを使う方が高音が効いた音になります。
追記:出力フィルタに積セラを使うと高音が効くのは、高周波特性が良いという理由だけではなく、高誘電率である為にジリジリとした音のにじみを生むからでもあります。WIMAより高周波特性の良いフィルムを探してみましょう。見つからない場合はCoを0.1uF以下に下げて試します。良い結果が出るでしょう。
■純正のSW電源アダプターを使用していて、かつ、下記の大容量平滑コンを付けていない場合、出力フィルタの省略をするべきではありません。
パンピングというデジアンに特有の現象により、IC動作に過電圧保護がかかり、断続的な異常停止がこる起こる可能性があるからです。
トランス式非安定化電源(ACアダプターなら9V850mAが安全です)、または大容量平滑コンが導入済みであれば、省略調整が可能です。
■特にCdoの撤去に於いて過大な高周波が流れ、ツィーターを破壊する可能性があります。良く分からない場合は出力フィルタ(特にCdo)を省略しないで下さい。
DCラインに10uH〜220uHのパワーインダクタを追加して、電源を安定させれば省略時の問題は起こりません。追加の仕方はD5を撤去して替わりにインダクターを入れます。
Cdoの省略もツィーター破壊には至りません。恐れず試してみましょう。
おすすめパーツ (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語>url]]の形式にすると単語がリンクになります) †
以上でデータシートに忠実な仕様になりました。 †
以下でさらに音質を向上させます。今までの変化と同様、さらに大人しい音に変化していきます。 †
選んだディスクリートによっては、華やかさがなくなったり高音が落ちたり低音が引っ込んだり帯域バランスが崩れた音になる場合があります。
どんなスピーカーを使うかによっても、印象が随分変わります。試行錯誤することを前提で取りかかって下さい。
その他の箇所のコンデンサの交換 †
内部写真の記号CsとCaを0.1uF、Cpを1uF、ぞれぞれフィルムコンに交換します。
基板の裏から31ピンと32ピンのICの足に、0.01uFの積層セラミックの足を長さ1mmくらいにカットしてから、横に寝かせてハンダ付けします。
※注意!取り付けの場所を間違えても壊しませんが、
ハンダを盛りすぎて隣のピンと短絡していると壊れます。IC足へのハンダは最小の量で付けて下さい。
必ずハンダ付けした左右のピンとの抵抗値を測って0Ωでないことを確認して下さい。
ハンダを盛りすぎない為には、一度吸い取ってからハンダ付けするのがおすすめです。
IC足に直付けするのが難しければ、替わりの方法として、
Cpの左にあるフィルム(写真では水色のボックス型フィルム、回路図では記号Cd)を積セラの0.1uFと交換して下さい。
ハンダが手慣れてきたら、2-3ピン間、7-8ピン間、14-16ピン間、27-29ピン間にそれぞれ0.01uFのオーディオ用の積セラを付け加えると、より効果的です。
磁石につかない非鉄リードかどうかが、オーディオに適しているかどうかの目安になります。
寝かせるのに邪魔となるIC足(1、9)はニッパーで短く刈り込むと上手く付けられます。
できれば基板の上の記号、C3、C4(回路図ではIC右側のCsです)の0.1uF積セラもフィルムに替えておくと良いかもしれません。
※基板記号C4のCsは、容量を大きくすると+5V別電源化と似た効果を得られるかもしれません。
その場合は最大サイズのフィルムか200uFまでのオーディオ用電解コンを入れます。(サイズで考えると47uFまでが適当?)
このCsは+5V電源のデカップリングになっていて、入力/帰還で設定した利得をしているオペアンプ/プリアンプ部分の電源のはずですので、
選んだコンデンサの種類や容量で音色が影響を受けます。無難にはフィルムですが容量が小さいのでデカップリング効果も小さいです。
おすすめパーツ (書き方:名前は空欄にします。urlを入れるとリンクされます。[[単語>url]]の形式にすると単語がリンクになります) †
※はんだ付けを学ぼう
VRの切り離し †
詳細ページへ
大容量平滑コンデンサの追加 †
詳細ページへ
+5Vの別電源化 †
詳細ページへ
ショットキバリアダイオード(SBD)の交換 †
4つのSBDを大きなものに取り替えます。より大きいSBDが、より低雑音ですが、スルーホールのφ0.8mm制限のため、1Aくらいのものが適当です。
スルーホールにギリギリの太さになるので、スルーホールのハンダを綺麗に追い出す事が大事です。
静寂感、透明感が増しますが、向上効果の度合いは今まで紹介した中で最も僅少です。
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その他 †
電気回路の基礎知識を学んでみる
レスポンス †
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